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角木瓜

Kaku Mokko

常磐津流派の定紋(家々で定まっている正式の紋。表紋)。替紋(定紋に替えて用いる略式の紋。裏紋)は松皮菱と言い肩衣や湯呑みの側面、黒見台などに描かれている。演奏会の番組などには必ず使用される。延享四(1747)年に初世常磐津文字太夫により創流されてから現在まで永きにわたり用いられている紋。


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梨の切り口

Nashi no Kirikuchi

家元紋。家元および直弟子のみ使用できる紋。半分に切った梨の切り口を表現。嘉永3(1851)年、九世家元四世文字太夫が嵯峨御所から「豊後大掾」を受領し「初世常磐津豊後大掾」となったと同時に永井信濃守と同じ「梨の切り口紋」を賜ったもの。画像は梨の切り口と流派替紋である二種の松皮菱で構成された独自のもの。


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肩衣

Kataginu

常磐津は柿色が流派の色となっており、歌舞伎の舞台では必ずこの色の肩衣を着用する。裃と違い、袴部分は前掛けのみとなっている。角木瓜が白で抜かれ木綿で作られている。立語りが自分の床(社中)七名(三挺四枚)分を保持する。


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蛸足

Tako Ashi

歌舞伎で用いられる常磐津独自の朱塗り(柿色)の見代。ほとんどの演目で用いられている。「面(めん)」と三本の「足(あし)」を「楔(くさび)」で留めている。素材は様々な樹木が用いられている。一枚、二枚と数える。


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黒見台

Kuro Kendai

日本舞踊会や素浄瑠璃の演奏会の時などに用いる。歌舞伎では「吉田屋」にのみ用いられる。「面」「棹(さお)」「胴(どう)」から構成されており、面や棹は二分割される作りのものも存在する。高級なものは檜木に黒漆、金泥をあしらえたものもある。


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三味線

Syamisen

三味線はその大きさから、太棹、中棹、細棹に大別され、義太夫節は太棹、長唄は細棹、そして唄い要素の強い浄瑠璃である常磐津、清元は中棹を用いる。素材は紅木に黒檀の「糸巻き」、象牙の「撥(ばち)」を用いる。稽古用は花梨製の三味線、木撥を使用。一挺(ちょう)、二挺と数える。


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御湯呑

Oyunomi

浄瑠璃太夫は必ず舞台に持参する。黒漆。紋は正面に流派定紋角木瓜、蓋の部分に自分の師匠筋の家紋を描く。喉元を潤す時にだけ用い、なるべく飲まないのが良しとされる。


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白扇

Hakusen

浄瑠璃太夫が必ず舞台に持参する扇子。自分の語り場やツレの時に持ち普段は見台の上部右側に置く。女流は小ぶりのものを用い使用しない時は両脚と見台の間に置く。柄物は用いず純白の扇を用いるのが決まり。


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床本

Yuka bon

舞台で用いる詞章本。基本である「定本常磐津全集」から演奏する演目ずつを抜いて太夫自身が書き直して用いる。古きは勘亭流で書かれていたが現在は太夫によって異なる。和紙に筆で書き絹糸で綴じる。


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老松

Oi Matsu

常磐(常盤)の縁語である「松」は一年を通して枯れる事の無い常緑樹である事から永遠性を意味し、目出度く縁起の良い事から、当流には松に因んだ曲が多く伝えられている。中でも常磐津最古の曲「老松」は能にとっての翁と同様であり、常磐津流儀にとっては曲であって曲でなく、特別に扱われている。従来の演奏会は家元による老松で締めくくられた。